本技術は平成21年度、経済産業省管轄(財)クリーン・ジャパンセンター会長(3R協会会長)賞を受賞しています。
その他、『廃タイヤ乾留炭化物添加によるアスファルト舗装の長寿命化技術(特許第3740643号アスファルト混合物) 』
広島工業大学及び研究グループ(広島市、鹿島道路、西川ゴム工業、吉田経営研究所)の研究により、廃ゴムまたは廃タイヤ乾留炭化物をポーラスア
スファルト舗装混合物に添加することで、紫外線劣化を軽減し強度が約2倍向上しました。
ライフサイクルコストを約30%低減する、経済性の高い高付加価値リサイクル商品です。
従来のポーラスアスファルト舗装 | 新技術によるポーラスアスファルト舗装 | |
メリット |
①雨天時の視界と走行安全性に優れて いる ②交通騒音防止効果が大きい |
①雨天時の視界と走行安全性に優れている ②交通騒音防止効果が大きい ③アスファルトの紫外線劣化防止 ④混合物の品質改善 ⑤より安価なポリマー改質アスファルトⅡ型でH型アスファル ト舗装の場合と同様な性能が得られる ⑥H型に添加する場合はさらに性能が向上 ⑦長寿命化が図れるのでライフサイクルコストを低減できる |
課題 |
⑴高価な改質アスファルトを用いるため舗 装コストが高い ⑵目詰まりにより排水機能が低下 ⑶空隙が大きいために寿命が短い
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⑴廃ゴム乾留炭化物を添加した舗装はすでに試験施工が 10件以上なされており、その中には10年を経過したものが あるが、すべて健全な状態を維持している。 しかし、まだこの技術が優れていることを広く伝え、採用 されるに至っていない。引き続き活動を続ける。 ⑵国内で年間100万トン以上排出される廃タイヤ乾留炭化物 や廃カーボンを使った場合の試験施工がまだなされていな いが、同様の成果が得られることが室内実験において証明 されている。 |
使用可能期間 |
おおよそ10年 |
おおよそ20年(推定:針入度試験による) |
下の写真1は、雨天時の通常舗装と排水性舗装の比較写真です。
左の排水性舗装には、水が路面に溜まりません。水をさっと下の層に流すため、雨天時の走行安全性(スリップ、水跳ねの心配がない、また路面が光って見えないということがない)が高く、空隙が多いために騒音も少なくなります。
しかし、空隙が多いため、排水性舗装(ポーラスアスファルト舗装)には破損しやすく、寿命が短いという短所があります。弊社技術を用いれば、従来技術の長所を生かしつつ、この舗装の寿命を2倍超とすることが可能です。
1、乾留炭化物添加アスファルト舗装混合物のメリット
表1は、乾留炭化物添加ポーラスアスファルト舗装と従来のポーラスアスファルト舗装のライフサイクルコストを比較したものです。本技術の場合は、ポリマー改質アスファルト(Ⅱ)型に炭化物を混合することで、高価なポリマー改質アスファルトH型を用いた場合と同様の性能が得られており、施工時コストの低減ができます。
さらに、紫外線劣化を防止することで長寿命化され、ライフサイクルコスト低減ができます。舗装後3年経過した舗装表面を見ると従来品は砂利がかなり露出し、摩耗していますが、炭化物添加品は摩耗が防止されていることがわかります(写真2)。
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2、廃ゴム乾留炭化物を添加したポーラスアスファルト舗装の施工実績
平成21年、NEXCO西日本が企画し、山陽自動車道広島地区および岡山地区で各500mずつ試験施工を行いました。鹿島道路施工、西川ゴム工業の廃ゴム乾留炭化物使用しています。
また、平成23年には、中国地方整備局が技術開発・工事一体型調達方式により、廃ゴム乾留炭化物
入りアスファルト舗装を活用した工事-小月バイパス清末地区外舗装工事-に本技術が採用されました。
他にも広島高速1号線、国道9号線、福山SA等で施工の実績があります。
施工地点